弦楽オーケストラ
レスピーギ、リュートのための古い舞曲とアリア、第三番
ミュージック・サプライ刊(改訂第二版)
校訂:天崎浩二
フル・スコア+弦楽器5-5-4-3-2
セット価格 ¥9,000(税、送料別)
初版(ミラノのリコルディ版)と、ミュージック・サプライ第一版に残った問題
点や、演奏現場で問題にされ得る部分を徹底的に洗い出した、「実用的クリテ
ィ カル・エディション」 です。
この楽譜は、音楽之友社テレフォン・オーダーサービス(tel 03-3235-4511)、
全国の有名楽器店・楽譜店、そしてミュージック・サプライで入手できます。
ミュージック・サプライに御注文の際はファクスで、お願いします (03-3947-9617)。
個人で御注文の場合は、ヤマト運輸のコレクト・サービスで お送りします。
またこのエディションのポケット・スコアは、音楽之友社から好評発売中( ¥400+
税)。
現在でも世界中で頻繁に演奏されている、この有名な作品には、歴史的に多くの
エディションが存在する。
古くはカーリッシュ版(ミラノ)、リコルディのヴィヴァルディ全集版から取ら
れた演奏譜、オイレンブルク の旧版.......
新しくはペータース(ライプツィヒ)版、オイレンブルクの新版、リコルディの
新原典版、キングズ・ミュー ジックから出された初版のファクシミリ復刻版、同じくSPESからの初版ファクシミリ復刻版.....
しかしここに御紹介する、最新のクリストファー・ホグウッド校訂版は、 どの
版とも違う資料から制作されて いる。
上に列記したエディションは全て1725年、アムステルダムのル・セーヌ(Le Cene*)から出版された初版譜を
もとに作成された(もちろん2つの復刻版は、 初版そのもの)。 しかし今回のベーレンライター版は、それとは別の手稿譜が元になっている。
それは現在、マンチェスターの中央図書館に保管されている当時の手稿譜、学者の間で「マンチェスター写本」
と呼ばれる、『四季』の手書きパート譜ワンセットだ。
これは1726年頃、ヴェニスで(2人の手で)写譜されたものらしく、上記のうち
もっとも新しいリコルディ版 のの校訂者の一人も、マンチェスター写本を、極めて重要な資料としている。
ベーレンライターの新版は、マンチェスター写本を、1725年の初版よりも後の段階....
作曲の最終段階に近い形から写されたとする立場を取り、徹底的な編集作 業により、信頼に値するエディショ
ンを完成させた。
これには従来の楽譜と決定的に違う箇所がある。 例えば、「春」第1楽章・45小節、ヴァイオリン2はユニゾ
ンではなく、ソロと ヴァイオリン1の嵐音型に呼応する。 「冬」第3楽章138-139、146-147小節、トゥッティのヴァイオリン1,2はソロ
とユニゾンではなく、ヴ ィオラ、低音に合わせ演奏をやめる。 .............
その他、詳細にわたり編集の手が入る。
高名な指揮者でもある校訂者、クリストファー・ホグウッドは、楽譜をただ学究的なものにせず、演奏者の立場
に立った、非常にバランス感覚のあるものに仕上げている。
『四季』の決定版と呼んでも差し支えないだろう。 文責・天崎浩
二
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